- 初出:2004-11-27
- 改訂:2005-11-28
妖精現実に CD から (tta+cue).mka にする記事が登場。
matroska audio (mka) は超便利。cue と tta を別々に用意しておいて foobar で読ませる方法も CD あたり 2ファイルに出来て整理が非常に便利になりますが、それよりもさらに便利になります。取り出すときにちょっとだけ手間がかかりますけれども、tta を APEv2 タグにするようなミスを犯しさえしなければ、さほど問題はないでしょう。もし今でも買ってきた CD を曲目ごとにバラバラな mp3 にしておられる方は、音質だけではなくファイル整理の側面でもかなり損をしてしまっていると考えていただいて差し支えありませんので、この機会にぜひとも可逆な mka も試してみてください。
EAC でダイレクト tta+cue
なお、妖精現実の記事では EAC で .wav を作成後に別の手段(コマンドライン -> GUI フロントエンド -> foobar)で tta に圧縮、という2段階を取っていますけれども、EAC を用いるだけで tta なファイルを出してしまうという省力化も出来ます。この方法は tta だけでなく flac などへも応用できます。あとから別途エンコードをする手間が省けますので、本当にちょっとだけですが便利になります。この方法は特に、基本的に TTA しか使わない(あるいは、FLAC しか使わない)という方にとっては非常に便利です。EAC の設定については割愛しますが、その設定については MUSIC PC という解説サイトが既に存在していますので、そちらを参照して事前に設定しておいてください。
方法
まずは、EAC のエンコードオプションを次の通りに設定します。
.png)
- 拡張子を ".tta" にするのを忘れないように。
- 追加のコマンドラインオプションは "%s -e -o %d" にしてください。
- EAC は内部に TTA エンコーダを保持していません。ttaenc.exe を用意する必要があります。http://download.revivalgate.net/multimedia/ から最も新しい ttaenc.exe をダウンロードしてください。現在の最新版は ver 3.3 です(ファイル名は ttaenc_v3.3.exe)。ttaenc.exe の行き先はどこでもいいのですけれども、あとで foobar2000 で簡単にエンコードが出来るようにするために、きちんと path が通る場所に置いておくほうが無駄な労力を払わずに済むと思います。path ってなに? という方は、path の通し方について検索しておくとあとあと楽になるかもしれません。
- ビットレート設定が 320kBit/s までしかないために心配になりがちですが、TTA は紛いなき Lossless Audio Codec なのでここでの設定は実は関係ありません。1000 近いビットレートできちんとパスされます。どうしても 32kBit/s などという信じがたいことが書いてあることが気になるようであれば最大値の 320kBit/s あたりに設定しておくとよろしいかと思います。なにも変わりませんが。
- なお、これと同時に、EAC オプションのツールタブを開いて CUE シートに CD-TEXT の情報を書き込むようにしておくと便利です。
.png)
これらの設定を済ませた上で CD-DA をドライブに入れて読み込ませます。なお、私は EAC を日本語化して使用しているために妖精さんのサンプルイメージとは若干表示が異なりますが、結果としてやっていることはかわりません。
.png)
- 「アクション(A) → CD イメージをコピーし CUE シートを作成 (I) → 圧縮」
これで tta と cue シートが出来上がります。あとは mka 作成手順に入るだけです。たしか EAC は APEv2 タグを使用することは出来なかったと思いますので、このまま .mka にしても特に問題は起こらないと思います。さっそく mkvToolnix による手順に移って下さい。あるいは mka にする必要がなければ、出来上がった .tta.cue を foobar2000 にドラッグアンドドロップしても CD と同じ音質で音楽を聴くことができます。
なおこの方法では、EAC はまず .wav でリッピングを行った後に ttaenc を呼び出してエンコードをしますので、コマンドラインで ttaenc を呼び出してエンコードさせるのと原理的にはまったく変わりません。要は見えている手順が違うだけです。これによって手作業で変換させる手間を省いて、「3. CUE と合わせて MKA 化」に移ることが出来ます。
2005年に入って matroska をめぐる状況はなおもめまぐるしく変化しています。matroska 仕様も小さな変更を続けています。現在は mka への新たな merge 方法として、mkvToolnix のフロントエンドとして動く MKAconv(MKA 変換機)が MUSIC PC にて公開されるなど、mka 作成をより簡易にする環境が整いつつあります。かつては全くのニッチでマニアックで試行錯誤の世界であった mkv/mka ですが、ハイエンドなマルチメディアコンテナとして成熟してきていますし、(うちのサイトのような不親切なものではない)日本語の解説も続々と登場していますので、新しいもの好きだけれどもいまひとつチャレンジする気にまではなれなかった方にとってはチャンスの段階です。ひとつ諦めずにいろいろと試してみて、新しいマルチメディアの世界にチャレンジしてみてください。
ここからは EAC direct TTA out とは関係の無い話です。
CD を可逆圧縮しておくメリット
いまだに 128kbps の mp3 で CD をエンコードしまくっている友人もいるのですけれども、実際問題として今日の高速なコンピュータの能力に加え、1GB あたりたったの 40 円な HDD のキャパシティを持っているにもかかわらず、せっかく買ってきた CD を 劣悪な(これは mp3 へのエンコードによる平均的な劣化だけではなく、mp3 のなかでもさらにという意味も込めて)mp3 で圧縮するなんて、勿体無いの一言です。しかも、PC の中に入れてしまうのを呼び出すほうが CD を取り出すよりラクだから、結局その劣悪な mp3 ばかりを聞いている、という。
もともと AM ラジオだとか、どこかの公式サイトや違法な mp3 サイトから落としてきたとか、P2P で落としたとか、そういう次元の話ならば mp3 を聞いているのもまあ仕方がないというかそれしか方法がないですけれども、そうではなく自分で買ってきた CD を劣悪な状態にしてから聴くだなんて、きわめてナンセンスとしか言いようがありません。もうね、ぶっちゃけありえない。せっかく金を払って 16bit 44.1kHz なデジタル音楽を買っているのですから、そのままの音質でコピーして最高の利便性とともに使用するべき。べつにそれが唯一正当というわけではないですけれども、少なくともより妥当な手法だとは断言できます。よほど mp3 の劣化感がたまらない酔狂さをお持ちの方や、正弦波に近付けられた音にイデアを見出された方でもなければ、もう mp3 を PC に保管しておくメリットは大してありません。3.5inch も 2.5inch も、HDD はどんどん安くなっているわけでありまして、もう 30MB が 300MB になってもたいしたことではない感覚になりつつあるわけで、むしろ mp3 の方がデメリットの方がずっと大きいと思えます。
私なども利用しているのですけれども、mp3 プレイヤーを利用しているから mp3 で保管しておきたい、と思うことがあるかもしれません。そういう場合でも、最初から可逆圧縮で PC にデータを入れておけば、そのデータを用いて foobar から簡単に mp3 に変換できます。lame を path の通る場所に置いておけばエンコードは信じられないほどラクちんです。フラッシュメモリタイプのプレーヤーは 128MB ~ 1GB 程度しか容量がありませんから、持っている CD すべてを常に入れておくことができるわけではありませんので、最初から全部の音楽を mp3 で持っておくメリットはあまりありません。いまどきの PC をもってすれば、lame の q 2 オプション程度であれば、その都度エンコードしてもさほどの手間にはなりません。最初から 320kbps の mp3 を用意しておいて、毎度毎度プレイヤーに入れるたびに CBR 160kbps にエンコードしている友人のやり方は、2回も劣化させているという点でどうにもこうにもな感じがします。
どうしても容量が足りないという場合でも、別に mp3 である必要はないわけで、MusePack (MPC) だとか、ogg vorbis だとか、よりよい音質な感のある Lossy Audio Codec もあるわけでありまして、それらを利用するのも手。これらの話題は妖精現実にたくさんあるので、興味のある方は是非。
TTA, FLAC, APE, WMA Lossless, Real 10 Lossless...
世の中たくさんの可逆音楽圧縮形式が登場して、まさに選び放題な状態ですけれども、よくわからない場合には tta を選んでおけばよろしいかと思います。圧縮が速いし、縮むし、GUI もあるし、foobar も対応してますし、デコードも速い。文句なし。気が変わったら、他の可逆形式に変換すればよいだけですので、取り敢えず tta でも問題はないかと。
なお、可逆圧縮形式がどのくらい縮むか、圧縮に時間がかかるか、という点に関しては以前 2004-10-14, Lossless Audio Codec に測定結果を出しましたので、ご参考までに。なお、そこに書かれた測定結果は後日にでももう少し対象を選別して再測定しようと思っています。
余談
え? (mp3+cue) の mka ですか? いや、それはちょっと、なんというか、微妙になにかが間違っているというか…
- もっとダイレクトに EAC → mka な方法もあります。この記事は「EAC からダイレクトに (tta+cue).mka / (flac+cue).mka」(2005-02-20)に続きます。






Comment (コメント)
mp3で保存したほうが容量が少なくて済むというのは変わりありませんね
HDDに空き容量がいっぱいあって困ってるというのなら可逆圧縮で保存しまくるのもいいでしょうね
2度手間のエンコードよりも一度のエンコードで済ませるほうが時間が無駄にならずに済みますね
要は 3,000 円で買った CD を、30円/1GB の時代に容量をケチるためだけに mp3 にして、その劣化音声ばかりを聞くのはもったいないと思いませんか? という話であります。
もちろんそこもケチりたいと思うこともあるでしょうし、別にそれが悪いとは申し上げませんが、ただ私の感覚ではそれはちょっともったいないかなと思うわけです。ほとんどの CD は容量が少ないのに高いですから。
エンコードについてはそのとおりですが、今は Hybrid Wavpack のような不可逆ファイルと可逆差分ファイルを両方作ってしまういいとこどりをした形式なんかもあります。
少々ご意見が極端なのではないでしょうか。
私にはそこまで酷いとは言いませんが、明らかに音は違ってきますので基本的に使っていません。
TTAは利便性や性能的にも大変優れていると言うのは私にも分かります。
ただ、まだまだ世間に広まっておらずに知名度が低いのも事実です。
その為にTTAに対応したプレイヤー類が非常に少なく、結果的にユーザーは普及度の高いMP3に
走ってしまうのでしょう。
例えるならばPS2が全盛期の頃に、タイミング悪く登場したXboxのようなものです。
長くなりましたが、これからも可逆圧縮の時代がゆっくりと広まって行くと良いですね。
音楽CDを作らないのなら、保存するには可逆圧縮でエンコすればそれで良い。
1ファイルにまとめるのもフォルダに入れてしまえば変わりが無い。
cueシート対応の携帯プレイヤーがあればいいのにってとこかな
せっかくかき集めた名曲の数々を、完全無欠な形で保存したいと願うだろうから。
そこにこだわる人には間違いなく有益。そして恐らくオフセット周りにもこだわるんだろう。
その気持ちは俺にもわかる。ただ個人的には、MP3を使い続けるのもアリかなと。
なぜなら時間は流れ続けるし、それに伴って新技術も開発され続ける。
つまり、いずれ今以上に完全無欠な運用法が実現するはず。あるいは楽曲のデータ自体が
変革して、運用法を一から考え直す必要が生じるかも知れない。
ならMP3でいいかな、と。俺の耳では違いがわからないし、iPod込みの運用にはまだまだ
こっちの方が便利だから。でも余裕があったら可逆データも保存しておいていいかな、という結論。
要するに「永遠なんてものを望むのは、人間の悪い癖だ」ってことです。
ジェルマーノはいいことを言う。
必要に応じてMP3(VBRの高ビットレート)を使って
いますがほとんど聞き捨て状態です。
ジャンルにもよりますが、JazzやクラシックはMP3保存は
あまり好きではありません。
なんか欠落感があるかと思うとしっくりしませんね。
気持ちの問題かと思いますが・・
可逆音楽圧縮形式も乱立状態で主流感がほしい感じですね
matroska audio (mka) のジャケット付がどの可逆からも
一発コンバートがとってもほしいです。
apeファイル自体をMonkey's Audioで変換しCDに戻して
車で聴く場合ありますんで、可逆対応のカーステレオがほしいです。
これからずっと先の事を踏まえると技術は着々と進化して行きますしね。
ただ、あえて現在の状況として考えるならば可逆圧縮はかなり有効な手段だとも感じます。
「音に劣化が無い」理由はこれで充分でしょう。
さほど音質に拘らない方から見れば、そんな僅かな違い程度でくだらないと一蹴されてしまいそうですが…
とは言えMP3も非可逆圧縮でありながら非常に優れているので、
状況に応じて好きな方を使い分けるのがベストなんでしょうね。
どうでもいい人はipodに劣化させまくってガンガン突っ込んでもわからず聞いてますし。
パソコンだって熟知してHDDも大容量の人もいれば20Gくらいでまったりやってる人もいますしね。
実際俺だって128kbpsもCDも区別つかないけど個人的に可逆にしてます。
binにしてCD残しとく方がまともな気はしますが・・・
CDとして扱われるからTAG自体がいらないし・・・
可逆方式は大抵ファイルバカでっかいですね
いつも新しいコーデックが出るたびに苦労するのは正直嫌です
機器が再生できるか出来ないか・・これが重要なんですよ
新方式に対応してるカーステやポータブルプレイヤー
そう言うのがガンガン出れば考えますけど
アプリすら数本しか対応してないのってマニア向けとしか思えない