この文書は、mkaenc.rar に含まれているドキュメントを日本語訳したものです。mkaenc を使う際に役立てていただけると幸いです。もちろん、ほんのちょっとの英語力で原典は読めます。単に日本語の方が読みやすいだろうという判断に基づいて翻訳を行っている程度に過ぎないうえ、かなりの部分で意訳・誤訳が含まれます。基本的には英語原版の利用を推奨します。
翻訳に関する一切の責任は、4Type Tank/Revival Gate にあります。また、この翻訳に誤りがないことは保証されないことに注意してください。
mka encoder version 0.9.5 - wave ファイルと cue シートを、エンコードし、mka を作成します
Copyright (C) 2004 Nicolas "goldenear" Le Guen
Japanese Transl. document : 4Type Tank/Revival Gate (2005-03-29, the 2nd edition)
概要
このソフトウェアは Exact Audio Copy のようなリッピングツールで利用するものであり、リッピングツールに対して外部エンコーダーとしての役割を果たします。このソフトを利用することによって、ダイレクトに1枚の音楽 CD をそのまままるごと単一の .mka (matroska audio) ファイルとしてバックアップすることが可能になります。利用するためには、まずはいくつかの操作をする必要があります。
- ファイルの名前やタグ情報やパラメータなどの CD に関する情報を、利用するリッピングソフトからコマンドラインを通じて mkaenc に渡してあげます。たとえば、EAC なら、mkaenc.exe にオプションのコマンドラインとして「-i "%s" -s "%o" -y "%Y" -g "%m" -m -f」を記述してください。
- パラメータの中に見当たらないものがあるのならば、「-m」コマンドを利用して cue ファイルを修正します。DATE(日付)や GENRE(ジャンル)などの情報はリッピングツールが生成する cue シートの中に含まれていないため、mkaenc は自動的にこれらの情報を「-y "%Y" -g "%m"」によって補完することができます。
- 必要としている命名体系にしたがって .wav ファイルと .cue ファイルそれぞれのファイル名を設定します。デフォルトでは「-n "/a - /t"」となっており、これは[CDアーティスト名 - CDタイトル名.wav]と[CDアーティスト名 - CDタイトル名.cue]をファイル名として採ることになります。(訳注:「-n」オプションは最終的な出力ファイル名をも制御します。ただし、これは後述する「-u」オプションが付与されている場合には留保されます)
- 外部のエンコーダ(これは lossless ——可逆音声圧縮形式が望ましいです)を利用して wave ファイルをエンコードします。デフォルトでは FLAC が使用されます。
- エンコードが完了したら wave ファイルを削除します。「-w」オプションがある場合には wave ファイルを残します。
- エンコードされたファイルを cue ファイルと合わせて matroska file として梱包します。この cue ファイルは mka ファイルのチャプターとして利用されるとともに、Attachment として同時に添付されます。ただし、これらの作業は全て「-b」コマンドがない場合に限ります。(訳注:「-b」オプションがある場合には、cue シートを mka のチャプターとして利用しないだけでなく、mka ファイルとして梱包する作業そのものを行いません)
- エンコードされたファイルと cue ファイルを削除します。ただし「-k」オプションがある場合には、これらのファイルは削除されずに残されます。
- これで完了です。
オプションとコマンドラインパラメータ
必須パラメータ
- -i <入力ファイル>
- エンコードする wave ファイルをフルパスで記述します。cue ファイルも同じ場所に存在しなければなりません。
任意パラメータ
- -s <ファイル名>
- EAC が一時的に作成するファイルの名前を与えます。これは「-s %o」という形で記述しなければなりません。
- -n <出力ファイル名形式>
-
どのようなファイル名を指定するか、あるいは改変するかを指示します。ここでは特別なコマンドを使用することができます。
- /a = CD のアーティスト
- /t = CD のタイトル
- /y = CD の日付
- /g = CD のジャンル
- /d = ディスクに記録されている ID
- /c = コメント
これらは「-a」「-t」「-y」「-g」「-d」「-c」などのコマンドで与えられたパラメータを使用します(これらのパラメータに関しては後述します)。
無論、パスを指定することもできます。たとえば「-n "D:\audio\/a\/a - /t"」を指定したなら、「d:\audio\artist\artist - title.***」というフルパスで出力されます(.*** は「-x」で指定される拡張子)。
デフォルトは「-n "/a - /t"」です。もしも「-u」オプションを利用するのであれば、「-n」オプションは無効化され、実行されません。
- -p <パス>
- mkvmerge.exe のフルパスを記述してください。デフォルトはローカルディレクトリ(訳注:mkaenc.exe と同じ場所)です。これは mkaenc.exe が mkvtoolnix と同一のディレクトリであるべきであることに拠ります。
- -j <パラメータ>
- mkvmerge.exe に与えるパラメータを記述します。
- -r <コマンド>
- 全ての過程が終了したあとに動作させるコマンドや実行ファイルを指示します。
- -e <エンコーダ(フルパスで記述)>
- エンコーダの exe ファイルをフルパスで記述します。デフォルトは「-e "C:\Program Files\FLAC\flac.exe"」です。
- -o <エンコーダーオプション>
- エンコーダーに与えるオプションを明記します。デフォルトは「-o "--best -V"」です。
- -x <拡張子>
- エンコードされたファイルの拡張子を明記します。デフォルトは「-x ".flac"」です。
タグ情報パラメータ
- -a <CD アーティスト>
- CD のアーティストを cue シートに記録します。明示しない場合は、cue シートから情報を得られればそれを利用します。(訳注:推奨「-a "%a"」)
- -t <CD タイトル>
- CD のタイトルを cue シートに記録します。明示しない場合は、cue シートから情報を得られればそれを利用します。(訳注:推奨「-t "%g"」)
- -y <CD 日付>
- CD の日付を cue シートに記録します。(訳注:推奨「-y "%y"」)
- -g <CD ジャンル>
- CD のジャンルを cue シートに記録します。(訳注:推奨「-g "%m"」)
- -d <ディスク ID>
- ディスク ID を cue シートに記録します。
- -c <コメント>
- コメント cue シートに記録します。
一般/汎用オプション
- -m
- cue シートへの修正を加えるためにはこのオプションを使います。これは cue シートに見当たらないタグ情報(たとえばジャンルと日付)を cue シートに書きこみます。
- -f
- EAC の cue ファイル拡張機能を修正します。EAC は cue ファイルとして .mka.cue を出力しますが、このオプションは .cue ファイルのみを梱包させるようにします。
- -u
- (訳注:EAC リップの際に指定する)ファイル名を変更しません。このオプションを使用した場合は拡張子以外のファイル名を mkaenc は変更しません。このオプションは「-n」オプションに対して優先して扱われます。
- -w
- エンコードが終了しても wav ファイルを削除しません。同様に cue シートも mka への梱包が終わっても残ります。
- -k
- エンコードされたファイルと cue シートを、梱包が終わったあとも削除しません。
- -b
- cue シートおよびエンコードされたファイルは mka に梱包されません。エンコードだけをして、あとあと cue シートは自分で修正したい場合に利用してください。
- -q
- mkaenc は隠密に動作をします。エラーメッセージ以外を表示しようとはしませんが、エンコーダのメッセージは表示されます。
- -h
- フルバージョンのヘルプを表示します。
- -v
- mkaenc のバージョンを表示します。
- -l
- mkaenc のライセンスを表示します。
一般情報
このプログラムは Gnu Public License の下にライセンスされます。より詳細な情報に関しては、「-l」をタイプしてください。
バグなどの報告がある場合には goldenear@matroska.org までレポートしてください。
訳注:この翻訳に関する問題点などは <4tt@revivalgate.net> までお気軽にどうぞ。この翻訳に関する事柄について、原著者に対して質問するべきではありません。
- この記事は「unicode 版 mkvToolnix」(2005-02-20)に続きます。





