先日(どこで読んだのかは忘れましたが)音楽配信で流すファイルの変換は音の損失が最小限になるよう調整しながら行われているという話を読んで、だったら最初から損失の起こらない圧縮をして流せばそんなチューニングする人間の人件費を省けるじゃないかと本気で思っていたりしたのですが、ようやく Lossless Audio Codec を使用した音楽配信がアメリカで始まった模様。
以前からも音楽配信はいつまで CD-DA よりも劣化した音を金を取って流し続けるんだと文句をつけたことがありましたが、ようやく海の向こうではこの需要に気づいた会社が出てきたかとちょっと感動。といいますかね、今現在の音楽配信曲がたとえ 150 円で販売されているとしても、[ 1,250 円のシングル - パッケージ - 損失される 800 くらいの帯域 = 150円の AAC ]だと思うとあまり安くないんじゃないかと思ってしまうのですよ。WMA Lossless にすると容量がおよそ10倍になりますが、その配信経費は流通経費に比すれば大したものではないはず。WMA Lossless なら、他の扱いやすい Lossless に変換しても損失はゼロ。DRM が付いているかどうかは、DirectWIRE で内部録音させればこれまた Lossless でレコードさせられますし、最悪でも光出力と光入力を使えばクリアできることを考えれば無問題。
Lossless じゃないと何が困るか
AAC のような Lossy ではなく、敢えて Lossless で配信されることの重要性は結構大きいです。これは別に私の耳は他の人よりいいんだとか自慢したいからではなくて(むしろ codec 聴き分けをするとよくハズす…)、そういう話ではなく再変換に堪えられるかどうかの世界。もっと厳密に言えば、精神論として気にするかどうかの世界。なぜなら、ほとんどの Audio Codec 好きの方々がご存知の通り、Lossy → Lossy で変換するとデコーダがコンプリメントした音を変換するので第2次のエンコードで作成された音は原曲から程遠い場所まで変容してしまうからです。
これはたとえば(あくまでもイメージですけれども)AAC が ABCDEFGHIJ という音を A--D--G--J というメソッドで破壊圧縮したとして、AAC デコーダはこれを AbcDefGhiJ とコンプリメントします。現在の音楽配信で配信されているのは、これ。この時点で元の音とは違う音が再生されます。で、さらにこれを OGG にしようと oggenc でエンコードすると、そのメソッドが ABCDEFGHIJ という音を A-C--F--I- とするものであった場合、出てくるデータは A-c--f--i- になってしまうという。…こうして元となるデータとは程遠いデータを再生して聞かなければならないことになります。こいういう劣化をさせると中間で利用するエンコーダ達がどんなに優れている、単独で利用すれば高解像度な音を作れるものであったとしても、役に立たなくなります(だから通常、mp3 → mp3 のような変換はしないし、してはいけない)。
再変換しなければいいといえばいいのですけれども、そうはいかないこともあって、たとえば私は iAudio 信者なので現在は iAudio5 を使っているのですけれども、この機種には AAC はそのままでは聴けません。再生できるのは MP3/WMA/OGG/WAV のみ。とすると AAC をいずれかの形式に変換しなければならないのですが、これを最小の損失で聴こうと思ったら wav にするしかないという。1GB のうちの半分近くが1曲で埋まるような状態では…
ただ
なんかこの Lossless 配信のビットレートは最大 1100kbs って決めてあるんですよね。これって平均じゃなくて最大ビットレート? だとしたら CD の音をそのままというわけではなく、多少劣化させることになりそう。たとえば私が今現在書きながら聴いているハッピー☆マテリアル5月は 1100 を軽く超えてしまうので、なんだよ…という感じ。
まあ、いずれにせよ日本でもこういうサービスが早く始まることを期待。
余談:iTunes
それにしても早くアニソン配信始めてくれませんかね。いい加減、待ちくたびれたのですよ。
キングレコードは入ったばっかりというかほとんど配信を始めていないのでこれは仕方がないのですけれども、既に入っているはずの avex が avex mode の曲を配信しないのがいただけない。せめてトラチョコの OP/ED くらいは配信してほしい。もう CD 持っているからいらないけど、配信されていないないとそれはそれで気に食わない。





